数学大好き宣言!

勉強メモ。おもしろいことを探していきたい。

数学の自由研究

数学の自由研究、自分が高校生のときにもあったらなあと思います。絶対おもしろかったのになあ。

テーマの思いつかない中高生の方が見てくれることを期待して、自分なりに面白そうなテーマを考えてみました。思いつきしだい追加します。

・巡回する数列になる漸化式について。たとえば、 a_{n+2}+a_{n+1}+a_{n}=0という漸化式を考えると、これは初項と第二項にかかわらず巡回します。おんなじパターンを繰り返すわけです。これを証明したり、二項間なので一般項を求めることもできるし、いろいろ考察できます。むしろ、直接的に、 a_{n+k}=a_nという漸化式を考えることもできます。これはまさしく周期を表していますよね。2項間を超えてしまいますが、高次の漸化式の一般項の求め方は、調べれば簡単なのが(証明ぬきだったりしますが)載ってます。

 a_1=1, a_2=\frac{1}{3}, a_{n+2}=\frac{2}{3}a_{n+1}-a_nなんてのも面白いです。計算機などで大量に値を出すとおもしろさが見えます。周期的ではないのですが、値が-1から1をばらばらととります。グラフを書いたり、値の分布をヒストグラムにするとおもしろいはず。

・小数部分と整数部分。1+√2とかテキトーに数をとって、その累乗(1+√2)²,(1+√2)³,(1+√2)⁴の小数部分と整数部分を観察すると、おもしろいことになります。計算機などでやってみるといいです。特に小数部分はわかりやすい。いろんな数で試せるから楽しめるし、証明までできたらかっこいい。

・数の世界を広げることは、おもしろい研究対象を得る手っ取り早い方法だ。今まで習ってきた「整数で、次のことが成り立つ」「実数で、次のことが成り立つ」などを、「新しい数の世界ではどうか」を検証していくだけでおもしろく、習ったことすべてに使えるためネタ切れのような心配がない。具体的に数の世界の拡張を見てみよう。

ガウス整数a+bi(a,bは整数で,iは虚数単位)の世界。整数と違って2数の大小関係を決められない(不等式がない)が、数の"大きさ"を扱いたくなることも考えられるので、そのときは絶対値√(a²+b²)やノルム(a²+b²)を比較するとよい。

・上の類推で、a+b√2やa+b√(-2)なども考えられる。

・もっと簡単に, \frac{a}{2^n} (aは整数,nは非負整数)の形をした数の世界。2をいろんな素数にしても遊べる。a+biにも言えることだが、これらの数は+,-,×に対して「閉じている」、つまりこれらの数の世界の数同士で足し算、引き算、掛け算しても数の世界を出ないことに注意しよう。( \frac{3}{2^2}+\frac{5}{2^3}=\frac{11}{2^3}で和も \frac{a}{2^n} (aは整数,nは非負整数)の形をしている、など。)

有理数の類似として、a+bi(a,bは有理数)の世界。こんどは割り算に対しても「閉じている」ことに注意。例:\displaystyle\frac{1+\frac{1}{3}i}{\frac{3}{2}+\frac{1}{4}i}=\frac{(1+\frac{1}{3}i)(\frac{3}{2}-\frac{1}{4}i)}{(\frac{3}{2}+\frac{1}{4}i)(\frac{3}{2}-\frac{1}{4}i)}=\frac{ \frac{3}{2} -\frac{1}{4}i + \frac{1}{2}i + \frac{1}{12}}{ (\frac{3}{2})^2 +(\frac{1}{4})^2}=\frac{ \frac{3}{2}+ \frac{1}{12}}{ (\frac{3}{2})^2 +(\frac{1}{4})^2} + \frac{ -\frac{1}{4} + \frac{1}{2}}{ (\frac{3}{2})^2 +(\frac{1}{4})^2}iで(最後までは計算しないが)a+bi(a,bは有理数)の形になる。