数学大好き宣言!

勉強メモ。おもしろいことを探していきたい。

(x+a)ᵐ(x+b)ⁿ の逆数の部分分数分解

\frac{1}{(x+a)(x+b)}の部分分数分解はよく知られていて \frac{1}{(x+a)(x+b)}=\frac{1}{b-a}\frac{1}{x+a}-\frac{1}{b-a}\frac{1}{x+b}である。
これをbで偏微分してみる。(これはa,b,xの恒等式だから、bで微分しても両辺は等しい)
積の微分公式を使うと
\displaystyle \frac{-1}{(x+a)(x+b)^2} \\ \displaystyle =\frac{-1}{(b-a)^2} \frac{1}{x+a}-\frac{-1}{(b-a)^2}\frac{1}{x+b}   -   \frac{1}{b-a}\frac{-1}{(x+b)^2}
\frac{-1}{(x+a)(x+b)^2}の部分分数分解が得られた。
同様に、 \frac{1}{(x+a)(x+b)}=\frac{1}{b-a}\frac{1}{x+a}-\frac{1}{b-a}\frac{1}{x+b}の両辺をaでm-1回、bでn-1回偏微分すれば、\frac{1}{(x+a)^m(x+b)^n} の部分分数分解が得られる。なぜなら、そうすれば左辺は\frac{1}{(x+a)^m(x+b)^n}の定数倍になり、積の微分公式より右辺第一項、第二項はそれぞれ\frac{1}{(b-a)^i}\frac{1}{(x+a)^j}の線形結合、\frac{1}{(b-a)^k}\frac{1}{(x+b)^l}の線形結合で表せる。これは部分分数分解に他ならない。

重解の部分分数分解は厄介なことが多いが、こんな方法で求められるとはおもしろい。具体的な式も、ライプニッツの公式を使えば求められそうだ。




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