【個人的メモ】勉強したい数学まとめ
いま興味をもっていること。随時更新したい。
・虚数乗法、志村の周期記号
・ガンマ関数(の有理値)とは何なのか。
多変数ベータ関数の有理値がガンマの積に分解することを、直接代数的に示せるか?
・ガウス和、ヤコビ和とは何なのか。フェルマー多様体のF_q点の個数を与えるのは分かるが、周期積分のような何かなのか。
・周期(コホモロジーの)
・グロタンディークの周期予想
・多重ゼータ関数は周期積分だから、その関係式は積分変換で出ることが予想される。これは(代数)幾何的にはどうなっているのか。
・モジュラー形式は微分形式らしい。でも勿論モジュラー形式は基本領域のなすリーマン面上の関数ではない。どういう定義なのだろう。上半平面の商になっていることまで考えず保型形式が定義できるなら凄い。
・楕円シグマ関数は素因子と思えるがなぜなのか。テータ関数も因子なのか。
・テータ関数は保型因子というらしい。これは代数幾何の因子と関係するのか?
・xy=1が群C^{×}の構造を持つのがわからない。楕円曲線の群構造は因子類群だが、xy=1は球面と有理同値だから、その因子類群は自明になってしまうはず。どういう代数的操作で得られるんだろう。
・望月先生のモチーフの解説を理解できるようになりたい。上にある周期の理解と、エタールコホモロジーを勉強しないといけない。
・ガウス整数の虚数乗法、等分点拡大のガロア群がZ[i]/pZ[i]の部分群なのは分かるが、一致することが示せない。既約性と関係する。どうやって示すのか?ガウス和で解の個数を求められることを利用できないか。
・相互法則を(p/l)=(l/p)って書いたりするが、l進表現の何かと思えるのか。
・多元環の整数論。どれくらい代数体の類似ができるのか。四元数のゼータ関数はどんな分解をするか。また、ガロア表現のゼータ関数となるか。四元数のゼータ関数を用いて、相互法則を証明できると聞いたが、どんな仕組みなのか。分岐不分岐などの用語があるようだが、代数体の場合のどのような一般化になっているのか。
・代数群の整数論。多元環の乗法群は代数群となるが、多元環の整数論は代数群の整数論に含まれるか。どんなゼータ関数があるのか。一般のn元二次形式にも種や類が定義されるらしく、また、代数群にも種が定義されるらしが、関係するのか。二元二次の場合の定義と一致するか。
・類体論、二次体の種の理論。三元二次の局所大域原理との関係。算術級数定理を使わない、ガウスの三元二次形式による証明とはどんなものか。高木代数的整数論の類体論の証明と、高木初等整数論講義の種の理論の証明にはとても類似性がある。実際どれくらい一致しているか。類体論の現代風の証明というものと、高木本の類体論の証明はどんな関係にあるのか。高木の証明では多元環なんて出てこなかったが、どう出てくるのか。ガウスの三元二次形式による証明が算術級数定理を使わないのは、類体論のゼータ関数を使わない証明が見つかったことと似ているように思えるが、関係があるのか。
・代数体はコホモロジー的に3次元多様体のようらしい。
・電磁気と整数論の類似。
・総実体の類体構成問題。新谷スターク予想、新谷のゼータ関数の分解。スターク予想自体も分かりたい。また、これらや多重三角関数と、テータ関数やアーベル関数の関係。
・クロネッカーの極限公式の証明について。極限公式はゼータ正規化積の一種と思えて、通常の積と思うととてもシンプルな公式になっている。これを利用するような綺麗な証明はないか。また、うまく比をとれば収束する無限積の公式とできるはずで、これならシンプルな証明ができたりしないか。
・テータ関数、アーベル関数の、ペー関数に類似した無限乗積表示はあるか。
・ヤコビ多様体、トポロジー的にもおもしろい気がするが、何が起きているのか。
・楕円ラムダ関数がSL(2,Z)でなくΓ(2)のモジュラー形式になるのは何故か。
・y^2=x^4+1のように、射影代数多様体に特異点があると何がまずいのか。ヤコビ多様体などでまずいことが起きるのか。
・クロネッカーの合同関係式あたりの話。虚数乗法の数論との関係。
・スペクトル分解定理の、vN環的な証明ができないか。通常はT→C[T]→{f(T)|f\in C^0}→{f(T)|f:可積分}と進めて射影を得るが、C[T]の二重可換子をとってもvN環(=射影を豊富にもつらしい)を得ることができる。
・L^∞(Ω)から測度空間Ωをある意味復元できることの、射影を使った証明。証明自体は見つけたのだが、C*環から位相空間を復元する定理をL^∞(Ω)に適用すると、ストーン空間になる、という証明しか見つからなかった。
・測度論で、連続関数の空間の汎関数は、デルタ関数的な部分と、測度の部分に分解できると聞いた。一般の超関数にもこのような分解があるのだろうか。
・関数解析。スペクトル分解とスペクトルの関係を知りたい(R全体で積分するバージョンしか知らない)
・フーリエ変換は調和振動子と関係があるようだ。しかしなぜ調和振動子なのか。f(x)+f(d/dx)は何でもフーリエ変換と可換なはずだ。なぜx^2+(d/dx)^2が特別なのだろう。
・シュレーディンガー方程式、離散スペクトルの場合。V→∞なら離散になることの証明。固有値分布のワイルの公式。減少的なら束縛状態が有限で...も知りたい。
・球極座標のラプラシアンはなぜ、シンプルにまとまるのか。(ちょっと複雑だが、あり得る項数よりはずっと少ない。)またなぜ固有値問題が変数分離法で解けるのか。
・二次元の△f=0をコーシーリーマン方程式に分解するのも、ディラック方程式らしい?
・直積分(直和の積分版)。波動方程式などは、これをうまく使えばシンプルに解けそうだがどうか。
・行列の摂動を代数幾何的に。
・モジュラー曲線。モジュラー曲線から楕円曲線を得る方法。そのようにして得た楕円曲線のゼータ関数が関数等式を満たすこと。これにはヘッケ作用素とフロベニウスの関係を言わないといけないらしい。
・積分する作用素は関数空間の双対空間の元だから、超関数と思える。だからストークスの定理は超関数の微分公式だと思えるはず。
・ナブラは色々と良い公式を満たすが、統一的に理解できないか。
・「自明なテータ関数」がガウス分布と似ているようだがなぜか。また一番基本のテータ関数は、円周の熱核になっているようだが、深い意味はあるか。代数的性質と微分方程式は関係するか?
・物理のネーターの定理が知りたい。
・アデール上の解析学。テータ、ゼータ関数。
・群の表現論とスペクトル分解定理の関係。後者が前者に含まれるはず(前者は後者の一般化になっているはず)。なぜなら、自己共役作用素Aに対してR→B(H),t\mapsto e^{itA}はRのユニタリ表現になっているから。
合同ゼータ関数のオイラー積表示
①点とは準同型である
②準同型の本数と極大イデアルの個数
③点の個数と極大イデアルの個数
※→こちらの上から2番目の回答を参照https://math.stackexchange.com/questions/574367/is-any-subring-of-a-field-which-contains-the-identity-is-itself-a-subfield
メモ:あるディリクレL関数の微分と無限積
とする。(平方剰余なものを+、平方非剰余のものをーで足している。)
だから
↓この記事の式より、
ガンマ関数の積の比の無限積表示・多変数ベータによる表示 - 数学大好き宣言!
次に、
をルジャンドル記号とする。
とする。
だから
2+4+8=3+5+6 だから、
↓この記事の式より、
ガンマ関数の積の比の無限積表示・多変数ベータによる表示 - 数学大好き宣言!
これも代数的数になるだろうか。
【ガロア理論】Q(2^{1/4}, i) の自己同型群
を求めよう。
前回(【体論】共役と自己同型 - 数学大好き宣言!)の定理を使っていく。
簡単のためとおく。
の自己同型
は
と
で一意に定まるから、
であるような自己同型を
と書こう。例えば恒等写像は
だから
.
の
上の共役全体は
だから、前回の定理1より
.
の
上の共役全体は
だから、前回の定理2より
.
よって は
に対応する8つの候補のどれかである。
8つから絞り込んでいこう。
まず恒等写像はもちろん自己同型だから (1つ目).
の
上の最小多項式は
で、
はその根だから
の
上の共役であり、
だから、前回の定理2より
.
だから、
(2つ目).
だから、
(3,4つ目).
の
上の最小多項式は
で、
はその根だから
の
上の共役であり、
だから、前回の定理2より
.
一方 だから、
(5つ目).
さらに、 (
) だから、
(6,7,8つ目).
以上より、結局、候補であった8つはすべて の元だと確認された.
集合としては決定されたから、群構造を決定しよう。
とおく。
,
,
と書き、写像の合成
を省略すると、
.
では、 (ただし
は
(
倍写像)で定める)。
であることを示す。
を
で定め、これが同型であることを示す。
まず、同じ位数8の有限集合の全射であるからは全単射。
あとは準同型を示せばよい。 .
ここで、、
またより
だから、
.
よって.
よって だから、準同型。
よって示された。
【体論】共役と自己同型
体論の基礎事項。
定義(共役)
:体の拡大、
を
上代数的(i.e. ある
が存在して
)な元とする。
の
上の最小多項式を
とする。(代数的であることより、最小多項式は存在する。)
が
の共役とは、
であることを言う。
定理1(自己同型は共役への置換)
:体の拡大、
:自己同型写像、
:
上代数的
このとき、 は
の共役。
証明
は
上代数的だから、
の
上の最小多項式を
とする。
が同型写像であることより、
よって
だから
は
の共役。
定理2(共役への置換は自己同型)
:体の拡大、
:
上代数的、
:
のある共役とする。
さらに、 とする。
を 、
(
) に対して
で定義すると、これはwell-definedで、
の自己同型。
証明
well-defined を言うには、 (
) を言えばよい。
と最小多項式の性質より、
の最小多項式
は
を割り切るから、ある
が存在して
. よって
が共役であることより
.
よって移項して だからwell-definedが示せた。
あとは同型を示せばよいが、文字を置換しているだけだから準同型は分かる。
また、の役割を交換すると、
で定義される逆写像
はwell-definedな準同型となり、
は逆写像が存在する準同型写像であるから同型写像。
定理3(単拡大の自己同型)
:体の拡大、
:
上代数的、
の共役全体を
とする。
さらに、であるとする。このとき、
の自己同型全体は、
(
) に対して
(
) で定義される
本の写像である。
証明:定理2より各はwell-defined な準同型であり、定理1より任意の準同型は
のいずれかだから。
メモ(三乗根による体拡大の自己同型?)
の自己同型群を求めよう。
(1)
より、
は
の根を添加する拡大だから、正規拡大。よってガロア拡大。
また、 だから拡大次数は2.
より、
は
の根を添加する拡大だから、正規拡大。よってガロア拡大。
また、 だから拡大次数は3.
以上より はガロア拡大で、拡大次数は6.
(2)
の自己同型写像は、
の元を動かさないことより
の元も動かさないから、
の自己同型写像でもある。
一方、の自己同型は
の行き先で決まるから簡単に求められ、
上の
の最小多項式が
だから、
と
(ただし
で定まる自己同型写像) の2つである。
全く同様に、の自己同型写像は、
の自己同型写像でもあり、それは
(ただし
は
で定まる)。
以上より はすべて
の自己同型で、すべて相異なることが確認できる。拡大次数が6だったからこれが全ての自己同型である。
群の外部半直積
を群とする。同型写像
の全体を
と書くと、これは写像の合成に関して群をなす。
証明:
写像の合成だから結合律を満たす。
単位元は、恒等写像である。
の逆元は
だが、
であることを示す。準同型であることを示せばよい。
だから、両辺の
をとって
. よって準同型。
以上より、群である。
定義(半直積)
G,Hを群とする。 をある準同型とする。
を、
とも書くとする。準同型だから
である。
半直積 とは、
直積集合 に次の演算を入れた群である:
これが群であることを確認していこう。
まず結合律。
よって結合律は成り立つ。
次に単位元の存在。で単位元を表すと、
であり、
は準同型だから、
は単位元、つまり恒等写像。よって
.
また、
よっては単位元である。
最後に逆元の存在。群論の一般論から、右逆元の存在さえ示せばいい。が右逆元になることを示す。
. よって示された。
今日はひとまずここまで。
環論メモ(極大イデアルによる剰余環)
は、nが素数のときのみ体になる。これは整数論で有用だ。これを一般化しよう。
今回の主定理
:環,
:イデアルとする。このとき、
は極大イデアル
剰余環
は体。
まず次の補題を示す。
補題
環が体
のイデアルは
と
自身のみである。
証明
まず、が体であるとする。
をイデアルとし、
とする。仮定よりある
があって
. よって
. よって任意の
に対して
.よって
. 以上より
または
.
逆に、のイデアルは
と
自身のみであるとする。任意に
をとると、
または
であり、前者のとき、任意の
に対して
だから
. 後者のとき、
よりある
が存在して
となるから
は可逆元。よって任意の元が零元か可逆元だから、
は体。(終)
さらに前回(環論メモ(イデアルと剰余環) - 数学大好き宣言!)より、次が言える:
定理 :環,
:イデアル,
:自然な射影とする。このとき、
の
を含むイデアルと、
のイデアルは一対一対応し、その対応は
,
で与えられる。
これらを用いて、主定理を証明しよう。
主定理の証明
まず、を極大イデアルとする。
を含む
のイデアルは
のみだから、
のイデアルは
と
のみ. よって
は体。
逆にが体であるとすると、
を含む
のイデアルは
と
のみ. よって
は極大イデアル。(終)
例
:体、
とする。
が体であることと、
が既約であることは同値。
証明: は単項イデアル環だから、
は
を割り切る。よって
が既約なことは
が極大イデアルであることと同値。
こうして体の拡大の理論も支えている定理なのだ。
環論メモ(イデアルと剰余環)
整数環におけるmodと同じことを、任意の環でも考えることができる。
1:剰余環の定義
:環,
:イデアル
に同値関係
を、
で定める。これが同値関係であることは、
,
ならば
,
ならば
から分かる。
また、,
のとき、
より
,
より
だから、
商集合 の同値類に演算を
で定めると、well-definedになる。
演算が結合法則・分配法則を満たすことはもとの演算の結合法則・分配法則より明白で、
は零元、
は単位元になるから、
は環になる。これを
と書く。
2:剰余環のイデアルの構造
から
への環準同型
を
で定める.
は全射だから、
と書ける。
を満たす
のイデアル全体を
,
のイデアル全体を
とする。
補題1
(1)なら
.
(2)なら
.
(3) は
の逆写像。
証明
(1)とする。このとき
を満たす
が存在する。
だから、
,
.
よって加法とスカラー倍で閉じているからのイデアル。
(2) とする。このとき
だから、
,
.
よって. よって加法とスカラー倍で閉じているから
のイデアル。
またを
のイデアルとすると、
.
(3)は全射だから、
.
とてもきれいな対応だ。集合論で綺麗に示せるのも楽しい。


