数学大好き宣言!

勉強メモ。おもしろいことを探していきたい。

群の外部半直積

Gを群とする。同型写像\phi:G\rightarrow Gの全体をAut(G)と書くと、これは写像の合成に関して群をなす。
証明:
写像の合成だから結合律を満たす。
単位元は、恒等写像である。
\phi \in Aut(G)の逆元は\phi^{-1}だが、\phi^{-1} \in Aut(G)であることを示す。準同型であることを示せばよい。\phi(\phi^{-1}(g)\phi^{-1}(h))=\phi(\phi^{-1}(g))\phi(\phi^{-1}(h))=ghだから、両辺の\phi^{-1}をとって\phi^{-1}(g)\phi^{-1}(h)=\phi^{-1}(gh). よって準同型。
以上より、群である。

定義(半直積)
G,Hを群とする。f:H\rightarrow Aut(G) をある準同型とする。
f(h)を、f_hとも書くとする。準同型だからf_{h_1 h_2}=f_{h_1}\circ f_{h_2}である。
半直積G\rtimes_{f}H とは、
直積集合G\times H に次の演算を入れた群である:
(g_1,h_1)(g_2,h_2)=(g_1f_{h_1}(g_2),h_1 h_2)
これが群であることを確認していこう。
まず結合律。
\{(g_1,h_1)(g_2,h_2)\}(g_3,h_3)=(g_1f_{h_1}(g_2),h_1 h_2)(g_3,h_3) \\ =(g_1f_{h_1}(g_2)f_{h_1 h_2}(g_3), h_1h_2h_3)=(g_1f_{h_1}(g_2)(f_{h_1}\circ f_{h_2})(g_3), h_1h_2h_3)
(g_1,h_1)\{(g_2,h_2)(g_3,h_3)\}=(g_1,h_1)(g_2f_{h_2}(g_3),h_2 h_3) \\ =(g_1 f_{h_1}(g_2f_{h_2}(g_3)),h_1h_2h_3)=(g_1 f_{h_1}(g_2)(f_{h_1}\circ f_{h_2})(g_3)),h_1h_2h_3)
よって結合律は成り立つ。

次に単位元の存在。e単位元を表すと、(e,e)(g,h)=(ef_{e}(g),eh)=(f_{e}(g),h)であり、
fは準同型だから、f_{e}単位元、つまり恒等写像。よって(f_{e}(g),h)=(g,h).
また、(g,h)(e,e)=(gf_{h}(e),he)=(ge,h)=(g,h).
よって(e,e)単位元である。

最後に逆元の存在。群論の一般論から、右逆元の存在さえ示せばいい。(f_{h}^{-1}(g^{-1}),h^{-1})が右逆元になることを示す。(g,h)(f_h^{-1}(g),h)=(g(f_{h}\circ f_h^{-1})(g^{-1}),hh^{-1})=(gg^{-1},e)=(e,e). よって示された。

今日はひとまずここまで。