数学大好き宣言!

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【体論】共役と自己同型

体論の基礎事項。
定義(共役)
L/K:体の拡大、\alpha \in LK上代数的(i.e. あるF(x)\in K[x]が存在してF(\alpha)=0)な元とする。
\alphaK上の最小多項式fとする。(代数的であることより、最小多項式は存在する。)
\alpha' \alpha共役とは、f(\alpha')=0であることを言う。

定理1(自己同型は共役への置換)
L/K:体の拡大、\phi \in Aut(L/K) :自己同型写像\alpha \in L:K上代数的
このとき、\phi(\alpha)\alphaの共役。
証明
\alphaK上代数的だから、\alphaK上の最小多項式fとする。
\phiが同型写像であることより、
0=\phi(0)=\phi(f(\alpha))=f(\phi(\alpha)). よってf(\phi(\alpha))=0だから\phi(\alpha)\alphaの共役。

定理2(共役への置換は自己同型)
L/K:体の拡大、\alpha\in L: K上代数的、\alpha'\in K(\alpha): \alphaのある共役とする。
さらに、K(\alpha)=K(\alpha')\subset L とする。
\phi:K(\alpha) \rightarrow K(\alpha) を 、
F(\alpha)\in K(\alpha)(F(x)\in K[x]) に対して\phi(F(\alpha))=F(\alpha')で定義すると、これはwell-definedで、K(\alpha)の自己同型。
証明
well-defined を言うには、F(\alpha)=G(\alpha) \Rightarrow F(\alpha')=G(\alpha') (F,G\in K[x]) を言えばよい。
(F-G)(\alpha)=0 と最小多項式の性質より、\alphaの最小多項式fF-Gを割り切るから、あるQ(x)\in K[x] が存在して
(F-G)(x)=f(x)Q(x). よって\alpha'が共役であることより(F-G)(\alpha')=f(\alpha')Q(\alpha')=0.
よって移項してF(\alpha')=G(\alpha') だからwell-definedが示せた。
あとは同型を示せばよいが、文字を置換しているだけだから準同型は分かる。
また、\alpha,\alpha'の役割を交換すると、
\phi^{-1}(F(\alpha'))=F(\alpha)で定義される逆写像\phi^{-1}:K(\alpha)=K(\alpha')\rightarrow K(\alpha')=K(\alpha)はwell-definedな準同型となり、\phiは逆写像が存在する準同型写像であるから同型写像

定理3(単拡大の自己同型)
L/K:体の拡大、\alpha\in L: K上代数的、\alphaの共役全体を\{\alpha=\alpha_1,\cdots,\alpha_n\}とする。
さらに、K(\alpha)=K(\alpha_2)=\cdots=K(\alpha_n)\subset Lであるとする。このとき、K(\alpha)の自己同型全体は、
F(\alpha)\in K(\alpha)(F(x)\in K[x]) に対して\phi_k(F(\alpha))=F(\alpha_k) (k\in\{1,\cdots,n\}) で定義されるn本の写像である。
証明:定理2より各\phi_kはwell-defined な準同型であり、定理1より任意の準同型は\phi_kのいずれかだから。