数学大好き宣言!

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圏論の実例まとめ

圏論を使うと、異なる理論の異なる(が考え方が似ている)概念を、統一的に見ることができる。
例えば、群論における群の直積と、位相空間論の直積位相は、群の圏と位相空間の圏の、それぞれでの「圏論的積」というものになっている。
同様の例:
・集合の圏の空集合位相空間の圏の空位相空間、群の圏の自明群、ベクトル空間の圏の{o}、単位的環と単位的準同型の圏のℤ、整数の整除関係の圏の1、部分集合の包含関係の圏の空集合は始対象である。
・集合の圏の一点集合、位相空間の一点空間、群の圏の自明群、ベクトル空間の圏の{o}、単位的環と単位的環準同型のなす圏における零環、整数の整除関係の圏における0、部分集合の包含関係の圏における全体集合は終対象である。
・始対象かつ終対象である対象を零対象という。群の圏の自明群、ベクトル空間の圏の{o}は零対象である。
圏論的積は、群、環、ベクトル空間などの圏では直積、位相空間の圏では直積位相、集合の圏では直積(デカルト積)、整数の整除関係の圏では最大公約数、部分集合の包含関係の圏では共通部分である。
圏論的余積は、集合の圏では直和、位相空間の圏では直和、群の圏では自由積、加群やベクトル空間の圏では直和、整数の整除関係の圏では最小公倍数、部分集合の包含関係の圏では和集合である。
・部分対象は、集合の圏では部分集合、群の圏では部分群、位相空間の圏では部分位相空間である。
・商対象は、集合圏では商集合、群の圏では商群、位相空間の圏では商位相空間である。
・自由対象は、群論の圏では自由群、ベクトル空間の圏では自由ベクトル空間、位相空間の圏では離散位相である。